Deetron - DJ-Kicks (!K7 Records:K7359CD)
Deetron - DJ-Kicks
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3台のターンテーブルを駆使してヒップ・ホップ上りのミックステクでハード・テクノなDJをしていたのも今や昔、制作するトラックもいつしかメロウでソウルフルな感情性豊かな作品へと移行し、上手く時代の波に乗って進化を遂げてきたDeetron。マイペースで作品をリリースしアーティストとしての確かな評価を獲得しつつ、『Fuse』や『Balance』に『Fabric』等の名物MIXCDシリーズにも抜擢されてきたDJとしての手腕もあり、かつてのハードテクノ勢の中では面白い変化を見せながら独自の音楽性を確立しているが、遂にこの『DJ-Kicks』にも参戦とはやはり海外での評価は日本よりも確かなようだ。本作でも分かる通りテクノ〜ハウスの境目を融かすように混在させる選曲の審美眼、ダンスとリスニングの親和性、デトロイト・テクノやシカゴ・ハウスのクラシックからモダンな時代の曲までと、どれにも偏らずに一つの流れへと組み込んでいくバランス感は比類なきモノで、80分34曲に渡るシームレスなミックスは優雅でさえある。オープニングからしてCarl Craigのガラス細工のような繊細な美しさを発する"Goodbye World"で始まり滑らかにビート入りの曲がミックスされ、古き時代の変異体ディスコの"School Bell / Treehouse"でアクセントも盛り込みつつ、シカゴ・ハウス名作の"Waterfall (Deetron's DJ-Kicks Version)"で垢抜けないながらも原始的なソウルの感情性を高めていく。そこからもジャズ・ファンク色なBurnt Friedmannからインテリジェンス・テクノな趣きのSpacetime Continuum、変異体テクノのMorgan Geistなどジャンルはばらばらなれどエモーショナルな共通項で雰囲気を作っていく。中盤ではDJ Kozeの甘美なサイケデリアの"Let's Love"からRon Trent & Chez Damierの幻想的でディープな朝方をイメージする"Morning Factory"へと繋がる瞬間が得も言われぬ程に素晴らしく、そこからはややテクノ寄りにグルーヴ強めの流れへと入り、リズムの崩れたダブ・ステップや逆にソウルフルなボーカル曲も用いて後半に向けて盛り上がる。そんな中にも古き良き時代のAIテクノのBlack Dog Productionsによる"Flux"を聞くと懐かしさが込み上げたりもするが、DeetronやDJ Boneによる骨太で激しいテクノもミックスしながら突入するFloorplanからTerraceにDerrick Mayのデトロイト系繋ぎの流れは非常にドラマティックで、非常に押し引きが上手い。そして混沌としたベース・ミュージック風な"Old Fashioned"から一気にテンションが落ちて、レフトフィールドなポップソングの"Strange Emotion"で今までの喧騒から解放される静謐な閉じ方は心残り無く綺麗に音が消えていく。いまいち日本に於いてはその実力に対しての正当な評価を獲得しているようには感じられないが、本作はそんな評価を覆すには最適なMIXCDで、Deetronのエモーショナルな音楽性を十分に堪能出来る事だろう。



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| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sound Signature Presents These Songs That Should’ve Been Out On Wax By Now - Part One / Two (Sound Signature:SSCD 09)
Sound Signature Presents These Songs That Should’ve Been Out On Wax By Now - Part One Sound Signature Presents These Songs That Should’ve Been Out On Wax By Now - Part Two

今も尚デトロイト・ハウスを引率し続ける鬼才・Theo ParrishによるSound Signatureは、近年は自身以外の作品も積極的にリリースするようになり、そのブラックネス溢れる音楽性をより豊かに実らせている。そして本作はそんな流れを含むレーベルコンピレーションであり、タイトルが示すように本来はレコードでリリースされる事を望んでいたであろう作品集だ(CDから後にアナログカットが始まっている)。曲を提供しているのはTheoを筆頭にHanna aka Warren HarrisやAlton MillerにMarcellus PittmanやKai Alceといったハウス側のベテラン、そして新世代を代表するKyle Hall、TheoによるバンドのThe Rotating AssemblyからJohn Douglasといった演奏者、過去にSound Signatureからもリリース歴のあるDuminie DeporresやAndrew Ashong、デトロイトのソウル・シンガーであるMaurissa Rose、Theoと共演したTony Allenら、Theoと関連性のあるアーティストが集まっておりレーベルの作品集として正しくあるべき姿での内容だろう。ただし参加アーティストは公表されているものの誰がどの曲を手掛けたかは記載されていないが、それこそただ音楽を感じ楽しめばよいというような意志の現れなのだろう。アルバムは恋焦がれるような熱い女性ボーカルとピアノ演奏によるソウル・トラックの”Somewhere Inbetween"で始まり、錆び付いたロウ・ビートと黒光りする官能的なピアノによるサイケデリック・ジャズな"Whachawannado (Instrumental)"、鈍く響く歪なビートがミニマルに展開し闇の中から色気も滲み出てくるTheo作の"Faucet"など、Part Oneからして間違いなくSound Signatureのレーベル性に違わない音楽性だ。また"Pure Plastic"は透明感のある優美なコード展開と軽快でジャジーなグルーヴが心地良く、Millerによる"Bring Me Down"もスムースな4つ打ちとソウルフルなボーカルにうっとりさせられ、時代に左右されないクラシカルなハウスも収録されている。Tony Allenが参加した"Wayshimoovs Rx"はやはりというか艶かしいアフロ・ビートが息衝いており、Theoのブラックネスをより濃厚にする個性を付加している。最後は2015年にEPでリリース済みのThe Unitによる"Ain't No Need (Live - Version 2)"で、原曲の優しさで包み込むディスコ感を損なわずに、肩の力が抜けたセッションをするジャズ・ファンクへと生まれ変わらせ、ルーツへの意識も忘れない。ハウスを軸にソウルやファンク、ジャズやヒップ・ホップなど黒人音楽を咀嚼し、メランコリーからサイケデリアまで表現するSound Signatureの作品集は、当然の如くそれらにはどれもTheoの濃密な黒さが投影されており、単なるダンス・ミュージックではないレーベルの強い個性を主張している。





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| HOUSE12 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moritz Von Oswald Trio - Sounding Lines (Honest Jon's Records:HJRCD72)
Moritz Von Oswald Trio - Sounding Lines
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2008年に初のライブをお披露目した特別なプロジェクトが、まさか今日に至るまで継続的に活動し作品もリリースすると思っていた人は、当時は殆どいなかったのではないだろうか。それこそがMoritz Von Oswald Trioであり、ミキシングやPCを担当するMoritzにシンセサイザーなどをプレイするMax Loderbauer、そしてお手製のメタルパーカッションやドラムを叩くVladislav DelayことSasu Ripattiのトリオによるプロジェクトだ。各々が単独でも強烈な個性を発するアーティストがそれぞれの個性を掻き消す事なく融合したインプロビゼーション・プロジェクトは、恐らく奇跡的なバランスの上に存在していたのだろう。それが顕著に感じられたのは2013年には残念ながらVladislav Delayが脱退し、そして2014年の新生プロジェクトとしてのライブを行なった時だろう。何と代わりのドラマーとしてアフロ・ビートのTony Allenを加入させたのだ。意外性とそのタレント性から一際注目を集めたのは事実だったが、しかしライブ自体はMvOTの肝であったダブ残響を伴うメタル・パーカッションの鋭角的な切れ味は損失し、代わりに生温く湿ったパーカッションがしなやかなグルーヴを生み出していたものの、結果的にはMVoTのひりつくような緊張感は消え去り期待は失望へと変わった。そしてそんなプロジェクトが作品化されたのが本作であり、やはりここでもTonyによる生々しく繊細な人力ドラムがフィーチャーされている。上モノに関しては今まで基本的な差異はなく、ダビーなエフェクトを用いて電子音に揺らぎを加えつつしっとりと落ちる水滴のように音を配置させ、相変わらず間を強調した静謐な構成はミニマルの極北だ。だがそんな電子音と土着的なドラムの相性はどうかと言えば、どうにもこうにも上手く融け合う事もなく、リズムの乾いた質感が浮いてしまっている。ドラマーが代わる事でこうも音楽性が代わる事に驚きつつ、その上でVladislav Delayのメタル・パーカッションの重要性はやはり本物だったと痛感せざるを得ない。尚、本作ではミックスをRicardo Villalobosが担当しているが、それも本作に於ける無味乾燥とした味わいを残している事の要因の一つではと思う所も。これだけのタレントが揃いつつも、それ以上の相乗効果を見い出せないのが残念だ。



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| TECHNO12 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Dan Shake - 3AM Jazz Club (Mahogani Music:MM-34)
Dan Shake - 3AM Jazz Club

2014年、Kenny Dixon Jr.ことMoodymannが主宰するMahogani Musicから突如としてデビューしたDan Shake。ロンドンで活動するこのアーティストは、レーベルにとってはデトロイト外からの初のアーティストとなり、執拗にデトロイトという地にこだわり続けてきたレーベルの運営にも影響を与える程だ。しかし、本作を聴けば如何にそれも極自然の成り行きであり、Dan Chakeの才能が如何に突出しているかを理解するのは容易い。J DillaやFloating Points、そしてドラムやパーカッションの面からはTony AllenやFella Kutiから強く影響を受けていると公言する通り、正にその音はMahogani Musicに相応しい黒人音楽を濃縮したようなハウス・ミュージックとして成立している。"3AM Jazz Club"は完全にMoodymannの影響下にあるだろうか、ガヤ声のようなボイスサンプルを用いながらもふらつくようなマイナーコード展開のキーボード使いに、そして厚みあるふっくらとしたキックをドスドスと打ち鳴らしてうねるようなビートを刻み、非常にソウルフルかつファンクな展開で黒く染め上げている。"Thinkin"は対処的に直線的なビート感で押し切る骨太なハウスだが、やはりうっとりと心酔するようなエレピのコード展開が艶めかしく、そこに野蛮かつセクシーな歌が夜へと誘いだすように入ってくる。どちらの曲も何も知らされなければMoodymannの新曲だと思い込んでしまう程にMoodymannらしい曲であり、その意味ではまだDan Shakeの個性を確立させているとは言えないのも事実ではあるが、だからといって本作の価値が損なわれる訳ではない。この作品が間違いなくフロアを沸かすような曲である事は言うまでもなく、何はともあれデビュー作にて強烈な印象を残している。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/3/4 Red Bull Music Academy Moritz Von Oswald Trio featuring Tony Allen & Laurens Von Oswald @ Liquidroom
究極とも言えるミニマルを確立させたMoritz Von Oswaldが、更なる進化を求めて立ち上げたインプロビゼーション・バンドがMoritz Von Oswald Trio。Moritzを中心にMax Loderbauer、Vladislav Delayと言う才能が集まったバンドは、即興電子音楽ライブを行いミニマルに自由を与えた音楽を展開している。今回の再来日ではVladislav Delayの代わりにアフロ・ビートのTony Allenがドラムを担当、そして残念ながら体調不良で参加出来なくなったMax Loderbauerの代わりに、Moritzの甥で最近の作品にもエンジニアとして参加しているLaurens Von Oswaldが急遽加わり、恐らく一夜限りとなるであろうセッションを繰り広げる事となった。
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| EVENT REPORT5 | 13:30 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Motor City Drum Ensemble - DJ Kicks (Studio !K7:!K285CD)
Motor City Drum Ensemble - DJ Kicks
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タイコクラブへの出演が決まっていたにも拘らず、東日本大震災の影響で来日がキャンセルとなったMotor City Drum EnsembleことDanilo Plessowでしたが、その穴を埋めるには十分な作品がリリースされました。Studio !K7の長らく続く名物MIXCDシリーズの最新作としてMCDEが抜擢された訳ですが、これが予想以上に幅広いジャンルを詰め込でおり、まるでダンスミュージックの歴史を掘り返すと言っても過言ではないような気がします。年代で言えば1977〜2011年までの34年を横断し、Sun Raのスピリチュアル・ジャズで始まりRhythm & Sound(Basic Channel)のレゲエで黒い泥沼に嵌り、Mr. Fingers(Larry Heard)の垢抜けないローファイな初期シカゴハウスの温もりに包まれる。そしてFred Pの華美なディープハウスもあればRobert Hoodの芯の強いミニマルテクノも通過し、笹暮だったファンキーなMotor City Drum Ensembleの新曲の後にはAphex Twinのメタリックなアンビエントで冷水を浴びせられる。ラストにはフュージョン・ソウルの傑作"Sweet Power, Your Embrace"が待ち侘びて、ほっこり酸いも甘いも噛み締めるボーダレスな選曲。しかし特筆すべきはMCDEが創り出す世界観の統一で、年代に差はあれど根底にはブラックミュージックの生温かい血潮が通っており、ジャンルとしての多彩さは感じられてもその幅の広さ程には違和感が無い事にMCDEの音楽への造詣の深さが伺えます。色々詰め込み過ぎてクラブ直結MIXCDと言うよりはコンピレーション的な印象もありますが、どんな音も黒く染め上げる手腕はTheo Parrishとも通じる物があり、ビートダウンな展開をじっくりと味わえる好内容ですね。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Agoria - Fabric 57 (Fabric:fabric113)
Agoria - Fabric 57
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今年オリジナルアルバムを出したばかりのフレンチテクノの貴公子・Agoriaですが、その熱も冷めやらぬ間に名門FabricからMIXCDもリリースさせました。今までにもジャンルレスに縦横無尽なMIXCDを3枚もリリースしているけれど、今年出たアルバムから毒々しさが消えて洗練されたのと同様に、本作もかつての作風に比べると艶はありながらもやんわりと落ち着いた印象を受けました。序盤のVainqueurやMoritz von Oswaldのダブテクノなどどっしり重たいグルーヴから深く始まり、歌物テクノも多用して刺激的に盛り上げつつ、そこからSpace Dimension ControllerやInfiniti、そして自身のヒット曲"Speechless"などデトロイト系で一気に未来へと加速して行く中盤。ただヒット曲をプレイするだけでなくそこに声ネタを被せて原曲以上の盛り上がりも作る技も披露しつつ、ゴリゴリのブギーハウス〜アシッドハウスで攻撃的になったと思いきや、終盤ではJose JamesやCarl Craig(本当C2の曲はよく使うな)でぐっと夜のアダルティーな世界へと突入するディープハウスからElla Fitzgeraldのジャズトラックでしっぽりと終焉を迎えるドラマティックな展開。散々色んな方向へと引きずり回されながらも、そこはAgoriaの審美眼で選びぬかれた曲が使われており、派手な夜の喧騒と言うよりはエレガントな大人の舞踏会の夜のようです。ベテランらしく深化したと言う表現がしっくりきました。

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| TECHNO8 | 12:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
2009/11/20 AT-FIELD @ EFFECT
祝・脱DJ童貞!!

友達の下川カユコさんと全玉ちゃんが企画するAT-FIELDと言うパーティーでDJしました〜。自分が思ったよりも多くの人に遊びに来て頂いて、本当にどうもありがとうございました。ミキサーも持ってないんで当然繋ぎも出来ないので内心不安でしたが、取り敢えず自分の好きな曲をがしがしと回させて頂きました。う〜ん、レコードはやはりピッチ合わせや繋ぎが難しい…。後でCDJも使ったんだけど、BPM出るからレコードよりかなり扱いが楽でしたね。続きで回した曲やパーティーのお写真でもどうぞ〜
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| EVENT REPORT2 | 17:45 | comments(12) | trackbacks(2) | |
Tony Allen - Lagos Shake : A Tony Allen Chop Up (Honest Jon's Records:HJRCD34)
Tony Allen-Lagos Shake A Tony Allen Chop Up
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アフロの帝王・Tony AllenのオリジナルアルバムからEPのみでリミックスがカットされてきましたが、遂にその最終章としてアルバムとしてまとめられてリリース。もしオリジナルアルバムを持っていなかったり、例えTony Allenを知らなくても、本リミックス集はテクノ好きの興味を誘う事間違い無しの面子が集まっております。なんとデトロイトテクノの至宝・Carl Craig、そしてミニマルダブの極北・Basic ChannelからMoritz Von OswaldとMark Ernestusがそれぞれソロでリミックスを提供しているのです。Carlさんはアフロな原曲に更にヒプノティックなシンセを上乗せした、まあいかにも彼らしい未来的なテクノに仕上げております。そしてMark Ernestus、こちらは近年の彼の好みを繁栄したレゲエやダブの奥深い音響空間を生かしてもわ〜んとしたダブハウス。蒸し暑い南国の湿度に満たされ、ラリパッパーな世界ですね。そして極め付きはMoritzのリミックスですが、抜けの良いアフロパーカッションを生かしつつもドロドロとした低音の効いたベースとキックが重苦しく支配し、いつの間にか密林の奥地に誘い込まれる様なミステリアスなミニマルダブ。完璧、文句のつけようのないプロダクションでしょう。で他にもリミキサーが多数参加しているのですが、自分の知らない面子ばかりでした。それでもファンクやサンバ、どこかネジの飛んだエレクトロニカ風など全体的に統一感は全く無しですが、どの曲も強烈な存在感を感じさせ、アルバムとしての聴き応えは有り楽しめる一枚だと思いますよ。

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| ETC2 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Tony Allen - Kilode (Honest Jon's Records:HJP39)
Tony Allen-Kilode
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多分テクノと言うジャンルにおいて一番の働き者であるであろうCarl Craig。自身の作品も程々には多いのですが、それ以上に他人のリミックスワークを尋常なペースで手掛けております。そして面白いのが彼の才能に目を付けるのは別にテクノシーンのアーティストだけではなく、ジャンルの垣根を越えて彼にリミックスを頼むアーティストが意外にも多いのです。最近だと浜崎あゆみなんかもCarlにリミックスを依頼してたりして、遂にCarlもお茶の間進出か?(んな訳はないわなw)。で本作はゴッド・ファーザー・オブ・アフロビートなんて呼ばれているらしいTony Allenの曲をCarlがリミックスしております。オリジナルは生太鼓がポコポコな土煙の舞うアフリカンな内容ですが、Carlが手をかけると完全にCarlの音楽へと生まれ変わります。まあしかしここ数年の彼のリミックスワークを聴いていると、以前のピュアで荘厳な雰囲気を持ったシンセ音は封印され、むしろどぎつく恍惚を誘う様なサイケデリックな感覚のシンセ音が多いなと思います。どっちが良いとか悪いではないけれど、かなり上物シンセは強烈に響いておりますね。そう言えばオリジナルアルバムをなかなか製作してくれないのでやきもきしますが、リミックスが相当に多いので我慢しちゃるわ。でついでに今までのリミックスワークを全部まとめてCD化してちょ(一体CD何枚組みになるのかしら?)。

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| TECHNO6 | 20:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tony Allen - Ole (Honest Jon's Records:HJP36)
Tony Allen-Ole
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アフリカンなドラムを打ち鳴らすアーティスト・Tony AllenのEPにおいて、なんとBasic ChannelのMoritz Von Oswaldがリミックスを担当。原曲は民族的なリズムと明るいノリの歌が入るホットな曲なんですが、リミックスは完全にベーチャン、もしくはRhythm & Soundスタイル。奥深い音響のダブハウスで、もわ〜んとしっとり湿度の高いムードは適度に気持ち良い。アフロなパーカッションはそのまま利用しているものの、こうもダウナーに雰囲気を変えてしまうお仕事はやっぱりベーチャンの凄さですね。ドラムキックのずしりと来るダブ加減が、ただそれだけで良いのです。またうっすらとアンビエンスを感じさせる音が張られていて、昔のベーチャンっぽさも垣間見えていますね。まるで秘境で鳴っている音楽みたい。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jazztronik - JAZZTRONICA!! (Tokuma Japan Communications:TKCA-72828)
Jazztronik-JAZZTRONICA!!
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今クラブジャズシーンで人気があるのが、このJazztronikで特に「Samurai」は海外のアーティストも回したりしていて評判上場の様だ。そんな彼の初のMIXCDが遂に発売となったわけだが、うーんあんま思ってたよりも良くなかったかも。元々それ程期待してた訳でもないけど、更にそれ以下と言うか。大半の曲はクラブジャズと言われる物で、4つ打ちは少ない。Jeremy EllisやAndres、Louie Vegaなど自分の好みのアーティストの曲が収録されているので購入した訳だが、そう言ったアーティスト以外の曲が地味と言うか…。別に4つ打ちが少ないから悪いと言う訳でもなくて、聴き所がないな。のっぺらとした平坦なプレイで、渋いと言う表現よりは全くもって地味。更に曲のつなぎに不自然さを感じる。多分前後の曲の選択の仕方が良くないんだろう思うんだけどね。そして何よりもJazztronikファンの人がきっと突っ込むべき点は、「Samurai」が1分少々しか使われていないと言う事だろう。何のために「Samurai」をセットの中に組み込んだのか?中途半端な使われ様だ。少々退屈なMIXCDだが、きっとJazztronikはDJよりもアーティスト気質なんだろう。ま、たまにはこんなのも買ったついでに紹介しておきました。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 19:30 | comments(5) | trackbacks(0) | |