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Tornado Wallace - Lonely Planet (Running Back:RBCD09)
Tornado Wallace - Lonely Planet
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にわかに注目を集めるオーストラリはメルボルンのダンス・ミュージック、その中でもバレアリックやディープ・ハウス方面で特に人気があるアーティストがTornado Wallaceだ。Delusions Of GrandeurやInstruments Of Raptureからは黒さも滲むディープ・ハウスを、Beats In SpaceやESP Instituteからはバレアリック的な開放感のあるハウスをリリースし、そしてまたアシッド・サウンドを用いた荒々しい曲も制作する傍ら手腕を買われJose Padillaのアルバム制作にも参加するなど、忙しない程に活況な音楽活動を見せている。初めてEPをリリースしたのが2010年なのだから初のアルバムまでに7年もかかってしまった訳だが、ようやく期待の作品が届けられた。7曲で36分とボリュームは少な目ではあるもののその内容は集大成として感じられ、今までに彼が展開してきた作風が一つのアルバムに纏まっている。始まりはアルバムタイトルである”Lonely Planet”からで、環境音らしきサンプリングを交えた壮大な旅を予感させるおおらかな展開で、土着的なドラムやパーカッションも加わったかと思いきやメランコリーなシンセによってバレアリック・ジャーニーへと誘い込まれていく。続くもダウンビートながらもロウなリズム感や残響広がるギターを用いてエキゾチック感をアピールした"Trance Encounters"は、音の伸びが開放感へと繋がりゆっくりと見知らぬ異国へと旅立つよう。"Today"はボーカリストのSui Zhenをフィーチャーした歌モノだが、何かパンチのあるキックやスネアに懐かしいアナログシンセ風サウンドは80年代風のポップスを思わせる面もあり、それが懐かしさを誘い出す。小気味良いグルーヴ感ながらもその上をゆったりと流れる大らかなシンセ、"Warp Odyssey"は典型的なバレアリック・サウンドであり、リラックスした空気が通底する。その流れに乗って感動がピークへと達するのが"Voices"で、尺八らしき和の音に哀愁のギターサウンドと透明感のある電子音が繰り広げる嬉々とした世界観、途中からはしっとりとしたドラムやアシッド・サウンドも加わって、ドラマティックな映画のサウンド・トラック的な流れも。アルバムを通して聞いてみた後にはニューエイジ的な思想も感じられ、現代から先祖返りしたような原始的なムードもあり、その懐古的な響きがバレアリック感を更に強めていたのだろう。昼間から現実逃避をして心地良い夢に浸れそうなアルバムである。



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| HOUSE12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Good Mellows For Moonlight Rendezvous (Suburbia Records:SUCD1003)
Good Mellows For Moonlight Rendezvous
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橋本徹が設立したSuburbia Recordsは、正にこの『Good Mellows』シリーズの為であったのだろう。由比ヶ浜にあるバーガーショップ“Good Mellows”でのDJ経験を基に、貴重な音源を用いながらも根本はメロウな音楽の領域を広げる事を目的としたこのシリーズは、橋本が予てから手掛けている『Free Soul』のファンとは異なるクラブ・ミュージックのリスナーにもアピールする内容だ(だからこそ、逆に『Free Soul』のファンにも聴いて頂きたい)。第1弾の"週末の浜辺"から第2弾の"夕暮れ時の感情"へ、そして本作では遂に"月明かりの下のランデブー"へと夜の時間へと入った事を示す内容だ。ありがたい事に毎回アルバムには橋本自身による丁寧な曲解説が収録されているので、こんなレビューを読むよりはもうアルバムを買って聴いて読んで…と思うばかりだが、当方からも作品の紹介はしたいと思う。冒頭には2015年に残念ながら亡くなられた横田進による"Amanogawa"が配置されている。横田と言えばテクノやハウスのみならずアンビエントやディスコなど、奇才とでも呼ぶべき多彩な才能を発揮していた日本のクラブ・ミュージックに於ける先駆者の一人であり、その才能は早くから海外でも認められていた程だ。ここでは正に月明かりに下にいるような、柔らかく優しい音色が天の川のよう連なるアンビエントな曲で、今回のシリーズの幕開けに相応しいだろう。続くLexxによる"All That Is Now"、哀愁のギターが広がるフォーキーな雰囲気でぐっと湿っぽさを増す。次のDonsoによる”Waati”ではアフリカらしい民族的な歌やパーカッションも聞こえるが、可愛らしいエレクトロニクスの使い方のおかげで随分とモダンにも思える。アルバムの途中にはMark BarrottやEddie CにAndrasなど話題のアーティストの楽曲も収録されているが、夜の雰囲気ではありながらもどれも落ち着いていてパーティーの喧騒からは離れた静謐な世界観が発せられる。そして中盤のメロウさがピークに達するPortableによる"Surrender"は、全く無駄のないすっきりとした構成でメロウネスを浮かび上がらせるボーカル・ハウスで、胸を締め付けられる程に切ない。後半の聞き所と言えば間違いなくMarcos Valleによる"1985 (Theo Parrish Remix)"だろう。原曲のメロウネスを全く壊す事なくざらついたビートダウンへと塗り替えた本作は、力強いビートながらも優しく包み込む包容力に満ちあふれている。最後はジャズ・ピアニストのJessica Laurenによる"A Pearl For Iona"で、これまた波以外の音が消え去った浜辺で、しんみりと月を望むような風景が浮かび上がる情緒的な曲でラストに相応しい。多くの曲が初CD化と音楽的に貴重である事は抜きにして、ただただ橋本による夜の風景を喚起させるような想像力のある選曲が素晴らしく、『Good Mellows』という言葉通りの内容にジャンルを越えて愛すべき作品だと感じずにはいられない。さて、次は一体どんな場面、どんな時間帯へと移り変わるのだろうか。

Tracklistは続きで。
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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 08:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jose Padilla - So Many Colours (International Feel Recordings:IFEEL042CD)
Jose Padilla - So Many Colours
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イビサ・バレアリックを代表する"Cafe Del Mar"の元レジデントDJ…という肩書きは最早不要か、2014年には現在のバレアリック・シーンの席巻するInternational Feel Recordingsから久しぶりとなる新作をリリースし、華々しくシーンへの帰還を示したJose Padilla。そしてその流れを継続して目出度く14年ぶりとなるニューアルバムの本作を完成させた。ここで個人的に述べさせて頂くとPadillaの本業はDJであり、定期的に曲を作っているわけでもなくクラシックになるような曲を残しているわけでもなく、DJと比較すれば決してトラック・メーカーとしては絶賛する対象ではないと思っている。と本人も恐らく自分に足りない物は理解しているのだろうか、本作ではレーベルを主宰するMark Barrottにバレアリック新星のTelephones、ビートダウン系のTornado Wallaceを共同制作として招き寄せ、Padillaのバレアリックな感性を更に現在のダンス・ミュージックに適合する事に成功している。先行EPとなった"Day One"はTelephonesと制作したもので、これは牧歌的なマリンバとラグジュアリーなシンセが官能的に展開する現代版"E2-E4"と呼びたくなるバレアリック・ハウスで、アルバム開始から既にイビサの黄昏に出くわしたような郷愁が待ち受ける。続く"On The Road"ではTornado Wallaceの持ち味であるビートダウン色が出ており、低重心のビートとベースがねっとりとしながらもスパニッシュギター的な情熱的な音色がじっくりと昂揚へと導いていく。そしてこれまた先行EPとなった"Solito"ではMark Barrottが参加しており、こちらは霧が立ち込める生っぽい湿度の中から官能が広がるダウンテンポで、確かにBarrottによる有機的でトロピカルな持ち味が生かされた作品だ。また"Afrikosa"ではPeter KingやJan Schulteとも共同制作を行なっており、土臭い香りを放つ土着的なビートと生々しいうなり声がミックスされた民族的なファンクを鳴らしている。スタイルとしては纏まりには欠けるものの制作に参加したアーティスト毎にその個性が曲へと反映され、夢のような多幸感に満ちたハウスから湿った湿度感が色気を伴うダウンテンポ、ねっとりとしたビートダウンや原始的な力漲るファンクなど様々な要素が融け合いながら、最終的にはPadillaがイビサで培ったバレアリックな雰囲気へと染め上げられている点で、Padillaはリーダー的な立場として存在感を示しているのだ。一人では成し得なかった脳内のアイデアを多数の協力者を得る事により、International Feelらしい現代版バレアリックとして見事に体現している。



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| HOUSE11 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
James Priestley & Giles Smith - 10 Years Of Secretsundaze (Secretsundaze:ssxcd003)
James Priestley & Giles Smith - 10 Years Of Secretsundaze
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先日来日したばかりのSecretsundaze - James Priestley & Giles Smith - による公式MIXCDの中でも、この作品はパーティーの10周年を記念する物としてパーティーの主旨が最も端的に表現されているのかもしれない。Secretsundazeは真夜中ではなくそのタイトル通りに日曜の昼間に開催されるロンドン屈指のサンデーアフタヌーン・パーティであり、テクノやディープ・ハウスだけでなくジャズやディスコなども紡ぎながら、じっくりと盛り上げていくパーティーだそうだ。日本にもここ数年二人揃って来日しSecretsundazeを開催しているが、オールナイト公演という性質上どうしても上げめのプレイとなり、本国のSecretsundazeとは異なるのではという疑問を消し去る事が出来ない。そんな疑問を持つ理由としてやはり本作の印象がどうしてもSecretsundazeらしさとして当方に植え付けられている事もあるのだが、ここで展開されるクラシカルな音楽性とモダンな響きの融合は類まれなるレベルに達している。先ずJames Priestleyが手掛けたミックスはメロウなビートダウン風なハウスである"Rain Parade (Mark E Remix)"からゆっくりと始まり、そしてコズミック感のある"Transatlantic Loading Bay"へと繋がる最高にロマンティックな流れが形成される。そして"Harlequin"や"Taking Over Me"などハウスからブロークン・ブーツまでビート感に振れ幅を持たせながらも徹底的に感情的で、そして中盤以降では生っぽくも煌めく多幸感を打ち出したディスコや色っぽいシンセ・ファンクも飛び出して、Secretsundazeらしい大胆かつクラシカルなフリースタイル性が満ちている。そんな自由奔放なプレイの最後にはフレンチ・ディスコの"I Love You Dancer"を用意して、ぐっと切なさを増して綺麗に着地する。対してGiles Smithは序盤から端正な4つ打ちのテクノやハウスを積み重ねながらビルドアップさせていくスタイルで、"Make Me Feel"や"Feel It"にしても揺蕩うような浮遊感と空間的な深みを伴い、非常に伝統的とも言える丁寧なプレイを行う。流れを壊す事なく滑らかに丁寧に曲調を守りながら、そこに仄かにエモーショナルな成分も加えてこちらもJamesに負けじと洗練されたドラマティックな展開を聞かせるのだ。終盤の"Ronin"以降はその洗練に磨きをかけて淡い白色光に包まれるような幻想的なサウンドが広がり、盛り上がったまま心地良い余韻を残してミックスは終了する。JamesとGiles、Secretsundazeとして一緒に活動しながらもその対照的なプレイは、しかしどちらにもストーリー性があり、これこそがSecretsundazeらしいという印象を鮮烈に残すのだ。願わくば日本のSecretsundazeでも、いつかこのようなプレイが聴ける事を願っている。




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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/5/31 Some Song Teachers -6th Anniversary- feat. Animal Dancing @ Oath / Hachi
COS/MES主催のパーティーSome Song Teachersが6周年を迎えたが、今回はオーストラリアはメルボルンよりAnimals Dancingと言うパーティー集団をゲストに招致。特に今回はオーストラリアから頭角を現し始めているTornado Wallaceの初来日が注目で、Sleazy BeatsやDelusions of Grandeurなどのレーベルからニューディスコ/ビートダウン系の良作をリリースしている彼が、一体どんなDJをするのかが気になるところだ。
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| EVENT REPORT5 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/11/22 Bed Making @ Heavysick Zero
中野はHeavysick ZeroにてL?K?OとDJ Yogurtが不定期開催しているBed Makingが5ヶ月ぶり開催となった。音楽のジャンルに特定する事なく都会的なブラック・コンテンポラリーをテーマに、様々なアーティストが多種多様の音楽を聞かせながら、濃密な甘美を演出するパーティーを創り上げるBed Making。今回はBlack Smokerの頭領・Killer-BongとVLUTENT RECORDSからVOLO+!!!!!が加わり、更にジャンルの壁を越えてそれぞれが思い浮かべるブラコンを聞かせる。
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| EVENT REPORT4 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Eddie C - Remixed Vol.1 (Endless Flight:Endless Flight 54)
Eddie C - Remixed Vol.1
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一時期に比べると過剰に盛り上がっていたニューディスコと呼ばれるジャンルも落ち着きつつあるように感じられるが、カナディアンのEddie Cは拠点をベルリンへと移し心機一転してからも、勢いを止める事なく順調に音楽制作を続け新作を提供している。本作は今年リリースされた"Country City Country"(過去レビュー)からのシングルカットとなるが、リミキサーにはリエディット活動で注目を集めるMarvin & Guyとオージーのハウス・アーティストであるTornado Wallaceが迎えられている。Eddie Cによる原曲は4つ打ちにこだわらずにヒップホップやブレイク・ビーツから生まれるファンクを意識しているが、ここに参加した両リミキサーはリミキサーに期待されている事、またフロアでの機能性をよく理解したリミックスを行っている。流麗なエレピのアルペジオと鋭利なリズムがファンキーだった"La Palette"は、Marvin & Guyの手によって悪っぽい音のベースラインが主張する裏でトリッピーなシンセ音が唸り続け、リズムは締りのあるイーヴンキックを刻むイタロ・ディスコな4つ打ちへと上書きされている。またバンドがファンクを演奏しているような"Every Life Under The Invisible Hands"は、Tornado Wallaceによって原曲のギターサウンドは残しつつより揺らめくサイケ感を増しながら、奥深い空間を拡張し壮大な展開を生み出すコズミックかつバレアリックなディープサウンドへとあっと驚く変化を遂げている。目眩さえも引き起こすような揺らめく音像のTornado Wallaceのリミックスは特に秀逸で、クラブの闇の中で幻想的な宇宙空間を作り上げるだろう。

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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tornado Wallace - Thinking Allowed (Remixed) (ESP Institute:ESP015B)
Tornado Wallace - Thinking Allowed (Remixed)

2012年は鳴りを潜め作品のリリースは1枚も無かったものの、今年になって活動が活発化し変名でのリリースを含めると本作が4枚目となるTornado Wallace。本作は年初にリリースしたEPである"Thinking Allowed"のリミックス盤であり、まだ詳細不明の新人?であるNina AmnesiaとESP Institute繋がりでサイケ・ユニットであるPharoahsがリミックスを提供している。さて、オリジナル盤は生っぽくブギーな持ち味を活かしたシンセディスコな作風だったが、このリミックス盤では幾分かモダン化させてよりフロアに適応した作風が見所だ。Nina Amnesiaとは一体誰なのかと言う疑問については解決出来ないが、"Bit One (Nina Amnesia Remix)"のいきなりアシッド・ハウスのようなウニョウニョしたシンセが入ってくる流れからして心が湧き踊る。そこから残響の強いバレアリックなシンセや奇妙なコズミック系のシンセが被さり、フローティングな感覚に包まれた陽気でトリッピーな世界へと流れ込む展開だが、ゆったりとしながらも滑らかなグルーヴと深さを感じせる音像はディープ・ハウスと呼んでも差支えはないだろう。"Thinking Allowed (Pharoahs Remix)"の方も原曲よりビートのエレクトロニック度を強めた分だけハウス化の傾向はあるが、その一方ではマリンバの柔和なリフやサクソフォンかと思われる有機的なメロディーを用いたり揺らめく幻想的なシンセを導入する事で、艶かしく怪しいサイケデリアを生み出す事に成功している。オリジナルから棘々しさを濾過し温かいサイケに染め上げており、サイケ・ユニットであると言うPharoahの個性が如実に表現されたリミックスだ。

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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tornado Wallace - Desperate Pleasures (Beats In Space Records:BIS008)
Tornado Wallace - Desperate Pleasures
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クラブミュージックにおいて決して先進的とは言えないオージーの期待の星であるTornado Wallaceは、Delusions Of GrandeurやInstruments Of Raptureと言った新進気鋭のハウスレーベルから作品をリリースし、間違いなく注目を集めているアーティストだ。最近も新作をリリースしたばかりだが制作への意欲が高まっているのか、今度はNYの新鋭レーベルであるBeats In Spaceより新作をリリースした。Beats In Space自体は生っぽいディスコな作風が多い事もあり、Tornadoのこの新作もディスコやコズミックを普段よりも意識しているように思われる。タイトル曲の"Desperate Measures"からして低い重心でベースラインがうねりサイケデリックなギターは咆哮し、ねっとりとスローなテンポの中で訝しい空気が充満するドープでディスコティックな曲だ。ジャングルの中をクルーズするようなエキゾチックなパーカッションが弾ける"Space Tropics"も、覚醒的なシンセの使い方はやはりコズミック路線で、ぶっといアナログシンセの音が心地良い。一番作品として面白かったのは"Okavango Delta"で、他の曲とは少々異なりマッドなシンセや金属的なパーカッションが打ち鳴らされるアフロかつトロピカルなムードで、ミニマル度が高くもずぶずぶのマッドな沼へと引き込まれる感覚が堪らない。全曲高い湿度を誇るディスコ〜コズミックな内容で、最近の蒸し暑い気温と合わせて聴くと目眩を引き起こしそうだ。

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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Coober Pedy University Band - Moon Plain (Kinfolk:KF003)
The Coober Pedy University Band - Moon Plain

The Coober Pedy University Band、聞き慣れないアーティストだが一体誰なのだろう。実はビートダウン/ディープ・ハウスの界隈で俄然注目を集めているTornado WallaceとTom Mooreによる新プロジェクトだそうだが、Tornado Wallace単体との区別が何処にあるのかは不明だ。しかしTornadoに限って言えば、Delusions Of GrandeurやInstruments Of Raptureと言ったスローモーなハウスでは質の高い作品を手掛けるレーベルから作品をリリースした経歴もあり、このプロジェクトに関しても注目せずにはいられない。本作では今までのブギーな音楽性よりも幾分かはエレクトロニックなハウスとしての要素が表面に出ているが、"Moon Plain"を聴いてもデケデケとしたベースラインにはディスコの胎動が息づいており、その上を重厚なピアノのコードやサイケなギターが覆い被さり現代的なバレアリックな空気が広がっている。そして"Oblong"ではピッチを落としながらもイタロディスコのようなどぎついシンセベースが効いていて、幻惑的なシンセの中毒的かつ快楽的な反復の沼にはまっていく。裏面には更にフォーキーで生温い湿度を保ちながら纏わり付くような粘り気のあるブギーな"Sentenced Beyond The Seas"を収録しているが、注目すべきはアシッドに染め上げた"Moon Plain (Soft Rocks Acperience)"の方だろう。UKはブライトンのSoft Rocksはオリジナルからミニマルかつエレクトロニック度を高め、そこにアシッドの中毒的なラインを執拗に反復させた恐怖のディープ・ハウスへと見事に生まれ変わらせている。これはハウスだけでなくテクノが鳴り響くフロアの中でも作用する求心力があり、素晴らしいディープ・アシッドだ。捨て曲無し、益々Tornado Wallaceの評価を高める事になる一枚だろう。

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| HOUSE9 | 06:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2012
今年も一年間当ブログを御覧頂いた読者の皆様、どうもありがとうございました。相変わらず音楽は作品が売れないだとか、パーティーも以前に比べると活気がないだとか、ここ数年同じように苦しい状況が続いています。しかし昔から変わらず、それどころか都内ではパーティーもどれに行くべきか悩むくらいに溢れており、その充実度は昔よりも遥かに高いでしょう。またクラブミュージックに於いてさえデジタル配信は既に充実していますし、その一方で再度アナログでのリリースに拘るアーティストも増えてきたり、音楽を聴く為の環境自体は十分に整っている事は間違いありません。決して音楽自体の魅力が失われているわけではないと、私は信じています。さて、それではそんな気持ちで選択した毎年恒例の年間ベストと共に、来年も良いお年を!
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| BEST | 09:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Recloose - Don't Get Me Wrong EP (Delusions Of Grandeur:DOG 27)
Recloose - Dont Get Me Wrong EP
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Freerange Recordsを主宰しているJimpsterが異なる音楽性を開拓すべく運営しているDelusions Of Grandeurは、今や本家のFreerange以上に注目を集めているブギーハウスのレーベルであると言えるだろう。そのレーベルの最新作にはなんと元デトロイトのアーティストであるReclooseが作品を提供しているが、しっかりとレーベルの方向性に沿ったディスコ/ブギーテイストを守りつつReclooseらしいエレクトロニックでファンキーな味も残し、実に高品質なトラックを披露している。タイトル曲の"Don't Get Me Wrong"からして文句無しに素晴らしく、職人風に緻密かつ様々な音を練り込みつつも揺ぎない腰に来るブギーなリズムとうっとり陶酔系のシンセサウンドやスペーシーなSFを盛り込んで、賑やかなパーティー感の中にも気品高い感覚を残している辺りにReclooseのトラックメーカーとしての力量が発揮されている。"Shimmy"なんかはニュージーランドに移住した影響も出ているのか、ラテンハウスの陽気さと爽やかなフュージョンを掛け合わせたようなハウスとなっていて、軽いノリにもかかわらず豊かなメロディーが心地良い。そしてDelusions Of Grandeurの顔になりつつある期待の新鋭・Tornado Wallaceによるリミックスも収録しているが、ビートの緊張感を緩めて零れ落ちていくメロウなシンセリフを多用したしっとり温かいディープ・ハウスも、原曲とは方向性を変えつつも素晴らしいリミックスとなっている。ReclooseにしろDelusions Of Grandeurにしろ、円熟の季節を迎えているのが感じられる素晴らしい1枚だ。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Masterpiece Created By Andrew Weatherall (Ministry Of Sound:MOSCD287)
Masterpiece Created By Andrew Weatherall
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Ministry Of Soundが提供する「Masterpiece」、そのタイトルからしてDJ中のDJが担当すべき3枚組MIXCDシリーズの最新作は、遂に久しぶりのクラブでの来日プレイを控えているUKテクノ番長のAndrew Weatherallが担当。テクノ、ロック、ダブ、パンク、ハウス…そこに境界線を引く事なくあらゆる音楽を一夜の内に自分のモノとして表現出来る素晴らしいDJが、CD3枚と言うボリュームに渡って繰り広げる音楽は、彼が2010年からロンドンで開催しているパーティーである「A Love From Outer Space」がコンセプトになっているそうだ。夜の11時、12時、1時と1時間毎に区切りをつけてはいますが、アッパーなテクノや沈み込むディープハウスは封印して、BMP105〜120までに抑えたロッキンでパンキッシュ、そしてディスコディックでダブな雑食性の高いプレイは、これこそWeatherallの真価と呼べるでしょう。1枚目は特にWeatherallのリミックスや制作した曲が含まれているせいか、ねちねちとした足取りながらも鉄槌で叩かれるようなグシャッとしたキックが破滅的で、途中のダークなアシッドも入ってきたりすると90年前後のインディーダンスにかかわっていた頃のサイケな空気も漂ってきます。対して2枚目は重苦しい空気も晴れたようにコズミックなディスコダブや、煌きのある奇妙なシンセ音が印象的なニューウェブやエレクトロなどで、無心になり楽天的なダンスミュージックを軽快なノリで楽しむ様な音楽が聴ける事でしょう。そして3枚目はパーティーのラスト1時間を飾るが如く昂揚感と開放感が混ざり合うドラマティックな展開が待っていて、ダンスビートを強めながら獰猛なしばきによって鼓舞されつつ、終盤では盟友であるPrimal ScreamのWeatherall Remixでふっと放心し、ラストのWeatherallがインスパイアを受けたA.R. Kaneの”A Love From Outer Space"でハッピーにパーティーは終焉を迎えます。と3時間に渡る異形のダンスでロッキンなDJ、あっと驚く様なトリッキーな技は無くとも本当にWeatherall以外に成し得ない弾けるパワーと痛快なユーモアが感じられる選曲で、3時間にもかかわらず全く飽きないどころか中毒性の高いプレイは流石です。今までにも多くのMIXCDをリリースしてきた彼ですが、これはお世辞抜きに現時点での最高傑作と言えるでしょう。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Session Victim - The Haunted House Of House (Delusions Of Grandeur:DOGCD02)
Session Victim - The Haunted House Of House
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Freerange Recordsを主宰しているJimpsterが、モダンなハウスに中心軸を置いた別ラインとして運営しているDelusions Of Grandeur。2009年設立の新興レーベルながらも6th Borough Project、Tornado Wallace、Deep Space Orchestraら注目をアーティストを擁し話題騒然となっているレーベルの一つだ。そのレーベルからまた一つ、目が離せないユニットによるアルバムが到着。それこそドイツの二人組ユニットであるSession Victimの初のアルバムであり、ドイツはテクノだけでなくハウスでも最先端を歩んでいる事を主張する程に完成度の高い作品を送り出した。作風としてはサンプリングを使用したファンキーなハウスから湿っぽく生の臨場感が迫るジャジーハウス、粘り気のある黒く訝しいビートダウンから小気味よいラップが軽さを演出するヒップハウス、果てはロック風の男泣きギターがセンチメンタルに響くサイケなハウスまでアルバムと言うフォーマットを充分に生かした懐の深さ感じさせる。一見多様なハウスに取組み統一性が無いような印象もあるが、決してアルバムの方向性が拡散する事もなく、むしろ多種の作風が一枚岩となりSession Victimのハウスと言う音を主張している。生風の音を感じさせながらもそれらを丁寧に電子音とフィットさせる音への洗練した感覚や、典型的なソウル剥き出しに盛り上げるハウスとは一線を画す一歩引いたような奥ゆかしさ、温度感もそれ程上がらないにもかかわらず低温で燻るソウルネス、そのどれもが上手く抑制されながらメロウなディープハウスを形成しているのだ。感覚的なセンスだけでなく制作に対する理知的なヴィジョンも伝わってくる、それこそモダンと呼ぶべきディープハウスなのだろう。非常に完成度の高いアルバムであり、Session Victimと共にDelusions Of Grandeurと言うレーベルをも評価を高める一枚となるだろう。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
6th Borough Project - The LTD Chronicles (Kolour LTD:KLRLTD CD001)
6th Borough Project - The LTD Chronicles
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デトロイトにてアンダーグラウンドに拘ったハウスをリリースするKolour Recordingsが限定ラインとしてリリースしているKolour LTDの作品を、ニューディスコシーンで活躍するThe RevengeとCraig Smithによる6th Borough Projectがコンパイル&ミックスを施したのが本作。本作にてKolourと言うレーベル自体を初めて耳にしたのだが、聴き終えた後の感想としては6th Borough Projectが目指す方向とレーベルのそれとは確かに同じ向きを向いている様で、デトロイトの特にマイナーに位置する粘り気のあるロービートに生っぽい質感を強調した荒い作りのハウスと言う点で共通性がある。そう言うとTheo ParrishやMoodymannを思い起こす人もいるだろうが、それよりはどちらかと言うとDelano SmithやNorm Talleyと言ったハウスを正当に継承した様な人達により近く、規則的な4つ打ちを守りつつねっとりと黒く染め上げている。オープニングは不穏な呟きが反復する混沌としたダウンビートから始まるが、暫くして視界も開けてずっしりとヘヴィーなキックが打ち付ける中を高らかに愛を歌い上げる優雅なハウスへと突入する。そのまま中盤までは生温かい質感と感情豊かな旋律が活きたファンキーでディープなハウスが続き、それ以降は浮遊感のあるテック系で宙を彷徨いながら、終盤ではリエディット風な優雅でファンキーなハネ感のあるトラックで攻めて盛り上げたまま終わりを迎える。一つのレーベルの音源のみなのでミックスとして幅が広くないのは当然だが、結果として適度にリラックスしながらスモーキーな音像の中にメランコリーを見つける世界観の統一はなされており、心地良いディープハウスを終始聴けるだろう。勿論レーベルの看板としての役目を十分に果たしており、Kolourに興味を惹き付ける作品でもある。

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| HOUSE7 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tornado Wallace - Underground Sugar Caves (Delusions Of Grandeur:DOG 21)
Tornado Wallace - Underground Sugar Caves

デトロイトハウスへの影響を受けつつディープハウス〜ブギーな音楽で俄然注目を集めているレーベル・Delusions Of Grandeur、実は流麗なUKテックハウスをリリースするFreerange Recordsを主宰しているJimpsterが2009年に新たに立ち上げたレーベルらしい。6th Borough Project(The Revenge)やZepp001、Deep Space Orchestraらを送り出し既に目が離せない状態となっているが、そのレーベルの中でも一際注目を集めているのがオーストラリアからの新星であるLewie DayことTornado Wallace。同レーベルからは本作で3枚目となるが、タイトル曲は今までのディープな作風にアシッドハウスの感覚も持ち合わせたワイルドピッチスタイルのハウスサウンド。ビキビキと反復する際どいリフが基本となりつつも、妖艶なパッドのおかげでディープさを保ちながら長い時間をかけて陶酔感に嵌めていく際どいトラックで、フロアでロングミックスされたらぶっ飛べそう。"Insect Overlords"はレーベルマナーに踏襲したリエディット感のあるブギーな歌物で、モコモコなアルペジオがまったり続きトロトロと控えめな甘さを放出し、終始陶酔間があり心地良い。極め付きはタイトル曲のIdjut Boysによるリミックスで、視界が歪む程のクラクラしたダブ処理を施し不健全そうな雰囲気たっぷりに染め上げたダブハウス。一聴して地味な構成なのに何時の間にかずぶずぶ嵌る中毒性があり、流石ディスコダブの大御所と言ったところか。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tornado Wallace - Part Nine (Instruments Of Rapture:IOR009)
Tornado Wallace - Part Nine

クラブミュージックにはそれ程先進的でない国であるオーストラリアから、Lewis DayことTornado Wallaceと言う素晴らしいハウスアーティストが育っております。特にデビューはDelusions Of Grandeur - デトロイトハウスやディスコに影響を受けたアンダーグラウンドな音楽、そして実力派アーティストから世に知れ渡っていない新人まで送り出すUKのハウスレーベル - からと言う事で、実力・注目度と共に文句無しの存在でありましょう。そして新作はディスコシーンを引率するThe Revengeが主宰するInstruments Of Raptureからとなり、ブギー度のかなり高いハウス作品となっておりました。ゴージャズなストリングス使いや温かみのあるパッドに対し、エレクトロなアルペジオが絡んでいく"Rainbow Road"が抜群に素晴らしく、優雅で大らかな展開の途中でのトリッピーなSEが差し込まれたりと、電子音全開なブギーハウスなのに何処か懐かしく人情味のあるサウンドが素敵過ぎです。更にディスコっぽいネタをループさせた哀愁のをうっとり系フィルターハウス"Don't Hold Back"は、秋の夕暮れ時にぴったり。そしてレーベルオーナーであるThe Revengeが"Rainbow Road"のリミックスを行ったトラックは、不吉なアシッドベースを導入したシカゴ・ディスコとでも言うべき内容で、オリジナルの優雅な上物とシカゴの卑猥さが混じり合った異形のハウスとして面白みがあります。ハウスフリークならTornado Wallaceはチェックしておいても損はしない存在ですね。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |