Lovebirds - Honeybadger EP (Teardrop:TD 005)
Lovebirds - Honeybadger EP
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The Orbがサンプリングしてチルアウトネタとしても有名になったSteve Reichの"Electric Counterpoint"が、またしてもクラブミュージックでリサイクルされたと言う話題の作品。本作を手掛けたのはドイツ出身のSebastian DoringことLovebirdsで、80年代風のシンセを生かしたハウス作品をリリースしているようだ。Freerange Recordsなどの大御所レーベルからもリリースする傍ら、自身では近年Vincenzoと共にディープハウス向けのレーベル・Teardropを設立し、徐々に注目を集めている。さて本作で聴くべきはやはりReichネタの"Running Backwards"で、あのPat Methenyの官能的なギターフレーズをまんまサンプリングし、ファンキーなベースラインとディスコティックなリズムと組み合わせた郷愁垂れ流しの一曲。これは是非ともクラブの朝方で疲れもどっしり溜まった時間の、体の隅々まで染み渡る癒しの音楽として聴きたい名曲。また黒っぽいスモーキーな音に染められビートダウンハウス的な"Don't Give A Shit"や、声ネタがファンキーに反復するディープハウスの"Chasing Things"など、3曲ともブラック・ミュージックへの傾倒もありながらモダンな洗練さもあり秀逸。



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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Vincenzo - Wherever I Lay My Head (Dessous Recordings:DESCD16)
Vincenzo - Wherever I Lay My Head
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テックハウス、それは時代の流行に関係無く比較的どんな時でも一定数のリスナーを惹き付けているジャンルかと思いますが、それもテクノとハウスの折衷主義 - ハウスのゆったりとしたグルーヴ感にテクノのエレクトロニックな音 - があるからこそと思います。だからこそ良質になればなる程テックハウスはオリジナリティーよりもクラシカルな作風に回帰する面も見受けられますが、このVincenzoことChristian Vincenzo Kruseの9年ぶりのアルバムもその意味では正にテックハウスのお手本的な作風に仕上がっているでしょう。透明感のあるソフトで柔軟なシンセ音をはうっとりと温かいメロディーをなぞり、リズムは淡々と正確なイーヴンキックを刻みながら、適度にディープに適度に浮遊感を演出し心地良い世界へと誘う上質なテックハウス。ここに革新性や固有の音と言うのは無いけれども、アッパー過ぎるテクノから一歩引いてハウスの夜の妖艶な色気や甘美なる芳香を発する音には、攻撃的過ぎるテクノが苦手な人にもすんなりと受け入れられるはず。そして個性を出しにくいテックハウスだからこそ、メロディーや音その物の良さが重要になってくるのですが、その意味ではDessous Recordings発足当時からレーベルを支えているこの大ベテランは歌心のあるトラックを書いていて(実際に歌物も数曲あるし)、実にそつが無いアルバムを作り上げたなと思います。

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| HOUSE6 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Vincenzo - The Clearing (Dessous Recordings:DES100)
Vincenzo - The Clearing
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ドイツのベテランDJ・Steve BugがテクノのPoker Flatと並行して運営しているDessous Recordings。こちらはディープハウスやボーカルハウスを主にリリースするレーベルで、1998年に発足して以来ようやくカタログ100作目がリリース。目出度い100作目を担当するのはDessousの1作目に名を連ね、それ以降積極的に同レーベルから作品をリリースしてきたChristian Vincenzo KruseことVincenzo。A面にはオリジナルとダブミックスが収録されておりますが、秀逸なのはダブミックス。内に秘めたるソウルを隠すようにフラットながらも、透明感のある幻想的なシンセが薄く伸びていき、中盤のブレイクで別の上物が追加されるビルドアップスタイルなテックハウス。ディープと言う言葉がぴったりな厳そかな世界観、静かに深層に連れて行かれます。そしてB面には名前自体を聞くだけでも懐かしいIan Pooleyがリミキサーとして曲を提供しています。優美なピアノのリフを加えてお洒落なリミックスかと思いきや、途中からウニョウニョなアシッドでアクセントを加えて、上品の中にも歪んだ毒を混ぜ込む上手いお仕事をしておりました。オリジナルよりもゴージャスで、でもフロアも意識したパーカッシヴなハウスでPooleyらしいリミックスですね。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Darren Emerson - Global Underground GU36 : Bogota (Global Underground Ltd.:GU036CD)
Darren Emerson-Global Underground GU36 Bogota
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プログレッシヴハウスのMIXCDシリーズとしては最長を誇るであろうGlobal Undergroundの最新作は、元Underworldと言う肩書きはもはや不要なDarren Emerson。Underworld加入以前からDJとしては活躍していたそうなので、ある意味ではDJが本業の今こそ彼の才能を感じられる時なのかもしれない。さてGUシリーズでは本作で既に3枚目となるのですが、以前のシリーズが比較的オールドスクールな曲も使用していたのに対して、本作では完全に現在のフロアモード。プログレッシヴハウス〜テックハウス、そしてミニマルなども取り入れてドラッギーにじわじわ上げてくるプレイ。クラブでは大ネタをプレイしまくっていたのでこのMIXCDでの渋いプレイはちょっと意外だったけど、これこそ彼のやりたい事なはず。お勧めはDISC2でオープニングの煌びやかなテックハウスで始まり、中盤のJosh Winkのミニマルアシッドでずぶずぶな展開に突入、ディープさと疾走感を伴いつつ終盤に入り、Joris Voornの"Blank"でドラマチックな終焉を迎えるのが良いです。最後は自身も関わった"Mmm Skyscraper...I Love You"でもう一度盛り上げて終わり。普段はさほどプログレ系は聴かないけど、最近はプログレもテクノもミニマルもみんな垣根が低くなって一括りでミックスされる事も多く、本作もそんな内容なので割と自分でも聴いていて違和感は感じなかったです。とは言いつつもまたセカンド・サマー・オブ・ラブやハシエンダを意識した様な懐かしめのプレイも聴いてみたい気がする。

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| HOUSE4 | 01:15 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Funk D'Void - Sci-Fi Hi-Fi 04 (Soma Quality Recordings:SOMACD64)
Funk D'Void-Sci-Fi Hi-Fi 04
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今までにEwan Pearson、Luciano、Alex Smokeらがミックスを手掛けてきたSomaのディープなテクノミックスシリーズ・Sci-Fi Hi-Fiの最新作に、Somaを代表するアーティスト・Funk D'Voidが遂に登場。実はFunk D'Voidは以前にもCocoonからMIXCDをリリースしているのですが、その時は余りにも緩めの展開でそこまで満足出来なかった思いがあります。で本作はと言うとやはり本作も緩い!がそれ以上にディープかつほんのりと香る甘さが幻想的で、かなり陶酔度が高めのセクシャルな内容です。まるでFunk D'Void自身の作品をそのまま映し出したような薄いシンセサウンドがばりばり入っているトラックが多く使われ、テッキー度は相当にきてます。尚且つBPM125前後の一番心地良いイーブンキックがいつまでも変わらずに続いていて、平坦な展開ながらもそれが逆に高揚感を持続させると言うハウスの良さも持ち合わせています。Funk D'Voidも自身で最高の出来と自負しており、綺麗目のテックハウスが好きな人は間違いなく当たりのMIXCDと断言しましょう。久しぶりに極上のテックハウスを堪能出来ました。

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| TECHNO5 | 23:00 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Fuse Presents Steve Bug (Music Man Records:MMCD028)
Fuse Presents Steve Bug
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テクノの定番MIXCDシリーズ・FUSEの最新作は、近年のミニマルハウス流行の中で大躍進を遂げたPoker Flatのボス・Steve Bugが担当しています。数年前まではそこまで人気無かった気がしますが、近年では現在の時流の音であり、またドイツを象徴する音でもあり、思ったよりも知名度も実力に追いついてきたなと感じます。この人は今までも何枚かMIXCDをリリースしているのですが、どれを聴いても強引に盛り上げる無理な展開は無く徐々に自分の世界に引き込んでしまう魅力があるんですね。本作も今までの路線を強襲したディープ目のミニマルハウス、テックハウスを中心に淡々としたミックスを披露しています。相変わらず派手な音は皆無で冷たさと暗さで一杯で、半ば秘めたる狂気さえも感じさせます。今作が面白いのはシカゴハウスのオールドスクールな曲を混ぜている事で、それらが最新の音と違和感無く並んでいるのはなんとも不思議ですね。ドイツの音と言うと不穏なアシッディーさも特徴なので、それらはシカゴハウスと相性が良いのかもしれないですね。正直この手のMIXCDが大量にリリースされ少々食傷気味ではありますが、やっぱりベテランのプレイと言う物は質が高いなと感心致します。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Paolo Mojo - Balance 009 (EQ Recordings:EQGCD013)
Paolo Mojo-Balance 009
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最近はまっているMIXCDが、プログレッシブハウスのMIXCDシリーズ"Balance"の9作目。担当をするのはSasha、John Digweedもその実力を認めると言うPaolo Mojoなのですが、披露しているプレイはプログレを中心にしながらもテクノとハウスをスムースに差し込んで、陰と陽を自在に行き交うボーダレスなセンスを感じさせます。まず1枚目はプログレやテックハウス気味のスムースな流れから始まります。時折ブリブリアシッドも入れつつ、局所的に陶酔系のドープな選曲。中盤はエレクトロハウスで少々テンションを下げつつ、熱くなった体を一端冷まします。そこから一気にDavina「Don't You Want It」→Underground Resistance「Transitions」のデトロイトハウスのクラシック連発で、盛り上がりも急上昇。流れを損なわずに最後は、ディープハウスの名曲「Deep Burnt」でストリングスが厳かに鳴り響き美しく締めました。そして2枚目はミドルテンポのプログレをがんがん回し続けるのですが、展開の多い曲(と言うか引っかかりのあるメロディーが多い)を多用して、楽天的かつ秘かにたたずむ妖艶さを醸し出しています。特に高揚感増すRobert Owens「I'll Be Your Friend」から、サイケデリックでモヤモヤなNathan Fake「The Sky Is Pink」に流れ込む瞬間は見逃せません。終盤は感極まるテックハウスMichel De Hey「Camera(Funk D'Void Mix)」でアッパーに盛り上げつつも、最後は名曲「La Ritournelle」でしっとりと儚い終焉を迎えます。全て聴き終わった後残るのは、安息の一時。久しぶりに完全に満足出来たMIXCDかもしれないです。プログレ系とは言いつつもテクノやハウスを織り交ぜているので、単調な流れに陥る事なく最後まで飽きずに聴けました。派手なミックスをする訳でもなく自然の流れに沿ったハウスビートなプレイは、心地良いの一言。絶賛お勧め中です。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Ian Pooley - nite:life 06 (NRK Sound Division:NRKMX006)
Ian Pooley-nite:life 06
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NEEDS布教活動第4弾。nite:lifeはハウス系のシリーズですが、良い作品は多いので注目です。今回はテクノから始まりアフロ、ラテン風味のハウスに行き着いたIan Pooleyが担当。最近はラテンに行き過ぎてる感じもしなくないIanですが、この頃は最高でした。テクノもハウスもディスコもジャジーな物も見境無く回しちゃってます。これだけ聞くと統一性が無いように感じますが、特に違和感を感じないのは彼の選曲センスのおかげでしょうか。でけでけ唸るベースや、フィルターを効かした上物シンセ、ジャジーなリズム、図太いドラム等幅広い音楽性です。Ian O'Brien、Metro Area、Blaze、Sebastian Leger、Technasia等の曲も収録されていて、とても聴きやすいです。ともすればお洒落系MIXCD等と叩かれそうですが、決してそんなレベルの作品では無い事を保証します。お洒落でありながら、踊る本能も呼び覚ましてくれるMIXCDです。テクノ、ハウスの両方面に受けいられる事間違いなし。そしてNEEDS - Brother(Original Vibe)収録。カメモの様にこだまするボーカル?に小洒落たエレピと透明感のあるシンセ、洗練されたリズムと非の打ちようがない曲です。NEEDSは出す曲全てがキラーでございます。

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| HOUSE1 | 19:54 | comments(0) | trackbacks(1) | |