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Hanna - Bless (Sound Signature:SSCD08)
Hanna - Bless
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デトロイトの鬼才・Theo Parrishが主宰するSound Signatureが久しぶりのレーベル・コンピレーションをリリースしたのと同時に、珍しくTheo以外のアーティスト・アルバムもリリースしている。手掛けたのは過去にもTheoを含むバンドであるThe Rotating Assemblyにも演奏者として参加し、またソロでもTrack ModeやSublime Recordsを含む複数のレーベルからアルバムをリリースしているWarren HarrisことHannaだ。所謂DJではなくてアーティストのとしての活動がメインのようで、デトロイト界隈のアーティストにしては珍しくアルバムも今までに7枚程はリリースする制作意欲の高さがあり、しっとりと官能的で甘いテイストにシルクのような滑らかな質感を持ったジャジー・ハウスを得意としている。そんなHannaも8年程新作のリリースが無かったが、Sound Signatureからは初となるアルバムは以前にも増して官能を強め、そして湿っぽく艶かしいセッション性の高さを強調している。幕開けとなる"Hanna's Waltz"からしてベースラインはうねりまくり、ドラムも4つ打ちを刻む事なく自由に跳ね回り、そして何よりも麗しいキーボードワークが耳を魅了する。まるで目の前で複数人のアーティストがセッションを繰り広げているような構成は、もはやハウスに括られるにはその世界は狭すぎるだろう。勿論クラブ・ミュージックとしての要素も十分に残しており、2曲目の"His Eyes"ではゴスペル的な熱い歌とドスドスと太いキックが打ち付ける中、透明感のあるパッドや情感のあるシンセが舞い、実にグルーヴィーなディープ・ハウスと言えよう。大手を振ってスキップするような軽快な4つ打ちの"A Moment in Time"もハウスではあるが、この開放感のあるリラックスした作風はLarry Heardとも共振する。他にもダウンテンポやR&Bを意識したような溜め感のあるメロウな"Effervescence"や、生っぽさを残しながらエッジの効いたドラムン・ベース調の"The Sketch"など、ハウス以外にも手を広げながらHannaらしい艶かしさは全く失わずにアルバムをより豊かな音楽性へと作り上げるのは生粋のアーティストだからだろう。ダンス・ミュージックとしての前提があるが、やはり宅内でじっくりと耳を傾けて聴く価値のあるリスニング性が素晴らしい。



Check "Warren Harris"
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sound Signature Presents These Songs That Should’ve Been Out On Wax By Now - Part One / Two (Sound Signature:SSCD 09)
Sound Signature Presents These Songs That Should’ve Been Out On Wax By Now - Part One Sound Signature Presents These Songs That Should’ve Been Out On Wax By Now - Part Two

今も尚デトロイト・ハウスを引率し続ける鬼才・Theo ParrishによるSound Signatureは、近年は自身以外の作品も積極的にリリースするようになり、そのブラックネス溢れる音楽性をより豊かに実らせている。そして本作はそんな流れを含むレーベルコンピレーションであり、タイトルが示すように本来はレコードでリリースされる事を望んでいたであろう作品集だ(CDから後にアナログカットが始まっている)。曲を提供しているのはTheoを筆頭にHanna aka Warren HarrisやAlton MillerにMarcellus PittmanやKai Alceといったハウス側のベテラン、そして新世代を代表するKyle Hall、TheoによるバンドのThe Rotating AssemblyからJohn Douglasといった演奏者、過去にSound Signatureからもリリース歴のあるDuminie DeporresやAndrew Ashong、デトロイトのソウル・シンガーであるMaurissa Rose、Theoと共演したTony Allenら、Theoと関連性のあるアーティストが集まっておりレーベルの作品集として正しくあるべき姿での内容だろう。ただし参加アーティストは公表されているものの誰がどの曲を手掛けたかは記載されていないが、それこそただ音楽を感じ楽しめばよいというような意志の現れなのだろう。アルバムは恋焦がれるような熱い女性ボーカルとピアノ演奏によるソウル・トラックの”Somewhere Inbetween"で始まり、錆び付いたロウ・ビートと黒光りする官能的なピアノによるサイケデリック・ジャズな"Whachawannado (Instrumental)"、鈍く響く歪なビートがミニマルに展開し闇の中から色気も滲み出てくるTheo作の"Faucet"など、Part Oneからして間違いなくSound Signatureのレーベル性に違わない音楽性だ。また"Pure Plastic"は透明感のある優美なコード展開と軽快でジャジーなグルーヴが心地良く、Millerによる"Bring Me Down"もスムースな4つ打ちとソウルフルなボーカルにうっとりさせられ、時代に左右されないクラシカルなハウスも収録されている。Tony Allenが参加した"Wayshimoovs Rx"はやはりというか艶かしいアフロ・ビートが息衝いており、Theoのブラックネスをより濃厚にする個性を付加している。最後は2015年にEPでリリース済みのThe Unitによる"Ain't No Need (Live - Version 2)"で、原曲の優しさで包み込むディスコ感を損なわずに、肩の力が抜けたセッションをするジャズ・ファンクへと生まれ変わらせ、ルーツへの意識も忘れない。ハウスを軸にソウルやファンク、ジャズやヒップ・ホップなど黒人音楽を咀嚼し、メランコリーからサイケデリアまで表現するSound Signatureの作品集は、当然の如くそれらにはどれもTheoの濃密な黒さが投影されており、単なるダンス・ミュージックではないレーベルの強い個性を主張している。





Tracklistは続きで。
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| HOUSE12 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hanna - Portrait Of Warren (Little Angel Records:LAR017)
Hanna-Portrait Of Warren
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5月25日に書いたクラブシーンについてのエントリーに、反響が予想以上にあって自分でも驚いています。コメントをして頂いた方の中にも停滞感なり閉塞感を感じている人はいるみたいで、多分クラブミュージック全体でそれは徐々に進行しているに違いありません。クラブがクローズするから遊ぶ場所が減り、またそれ以上に聴き手の与えられる物しか聴かなくなっている現状が余計に停滞を生んでいる気がします。JPOPならそれでも良いと思うけれど、かつては一部の間でしか聴かれなかったクラブミュージックは、リスナーの貪欲さ・興味も非常に重要です。リスナー自ら発掘する事をしなくなれば、新しいアーティストが日の目を見る事は無くなるでしょう(JPOPと違って宣伝に金掛けられる訳ではないし)。自分のマイブログリストなんかに登録されているサイトでは特異な(失礼)音楽もかなり紹介されていたりしますし、そう言ったのを参考に色々な音楽に興味を持ってくれる人が増えるとシーンにも活気が出てくれるのではないかと思います。

さてやっと今日の音楽紹介ですが、Warren HarrisことHannaの最新作。Theo Parrishが中心となっているバンド・The Rotating Assemblyにも参加したり、またSound Signatureからも作品をリリースしたりしていますが、いわゆるもろなデトロイトハウスではありません。例えるならシルキーハウス、絹の織物の様に繊細で滑らかな肌触りをした優しいハウス。ジャケットがあんなですから知らない人は購入を控えてしまうでしょうが、音の方は耽美さと色気を兼ね備えたムード満天なので間違い無しです。全体的にゆったりと落ち着いたトラックが多いので、朝方のアフターアワーズ向けな内容ですね。もしくは女の子と一緒に部屋で酒でも飲みつつ聴くと、良いムードが出来上がるはず。失敗しても保障はしませんが。



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| HOUSE4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hanna - Schematic Of Tron (KSR:KCCD-138)
Hanna-Schematic Of Tron
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連日強烈なシカゴハウス物の紹介が続いたので、今日はちょっと同じハウスでも陶酔系のを紹介してみましょう。今日紹介するWarren HarrisことHannaですが最近はTheo ParrishのSound Signatureからもレコードを出したりもしているのですが、普段の作風は透明感溢れるスウィートなハウスが多いです。このアルバムも同様に非常に洗練されていて綺麗で透明感溢れる音が、しっとりと空間を覆い尽くす様な出来です。ある部分デトロイトテクノ好きな人にも好感が持てる様な、フューチャリスティックなシンセ音が魅力的ですね。ダウンテンポな楽曲からアッパーでテクノ気味のハウス、またはジャジーハウス、そして耽美なディープハウスとバラバラなアルバムだけど、音の統一感はありますよ。全体的にもっと落ち着かせるとまるでLarry Heardそのものな雰囲気があります。第二のLarry Heardって言っても過言じゃない位なんで、細々と長く作品を出してくれると良いですね。何故か日本盤しか出てないんだけど、海外の人は聴けないのかな?もったいない様な気がします



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| HOUSE1 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |